Terdjit



 モーリタニアを旅していると、どこに行っても砂っぽくカラカラに乾いているのが普通だと思うようになる。街を一歩出ると砂漠か土漠、岩だらけの地面ばかりで、川や湖のような水を見るのが珍しいくらいだ。ところが、このテルジットに一歩足を踏み入れると、小川がせせらぎ、鳥がさえずり、豊かなやしの林が風にそよそよと快い音をたて、きらきらと木漏れ日がゆれてまるで別世界のようだ。


  アタールからヌアクショットに向かって60kmほどのところ、立派な舗装道路の傍らに検問所があって、そこからオフロードを20kmあまり海と反対の方向に行ったところにある大きなオアシスがテルジットだ。数軒たち並ぶみやげ屋の間を抜けると、テルジットのオアシスの入り口に突き当たる。
  

テルジットのみどころ


 もともとは、アドラール地方一帯にある大きなオアシスのひとつだが、3、4年程前からホテルやオーベルジュが次々と建ってすっかり観光地になってしまった。モーリタニアでは珍しく、入園料500ウギアを払う。

  
入り口の門を入ると、ヤシの木の間を細い小道が続き、奥まったところに洞窟のような休憩所がある。洞窟の天井から水が滴り落ち、岩肌は苔やシダで覆いつくされている。深呼吸すると肺の中が湿気でみたされる。日本にいた時は空気のように当たり前だったのが、ここに来ると湿気がこんなに気持ちいいものだったのかと改めて思い知らされる。水や風の音を聞きながら昼寝、至福のひととき・・…

  園内の休憩所で昼食をオーダーすると肉料理やクスクス、ピラフのようなものを作ってくれる。お湯だけ、あるいはミントティやインスタントコーヒーなどをオーダーして持ち込んだ弁当を食べることもできる。2001年からシャワーが使えるようになって、宿泊もできるようになった。
 休憩所の奥をさらに進むと、水が湧き出て小魚が泳いでいる小さな池、そしてその奥にセメントで造られた水源がある。

     
(Photo by Tetsuro Chiharada)
砂漠の中にこんなに湧き出でる水があるなんて!
空気が湿っぽい幸せ
 
テルジットの宿と食事


 オーベルジュ・デ・キャラバンAuberge  des  Caravannes
  シンゲッティにあるのと同じ名前のオーベルジュはオーナーが同じ。テルジットの部落にはいってすぐのところにある。サハラスタイルの数人泊まれる部屋かテントを選べる。
他、宿泊所が園のまわりに数軒。
レストランはないが、園の中、あるいはオーベルジュで頼めば作ってもらえる。